矯正歯科

笠原デンタルオフィスの矯正歯科は、むし歯や歯周病によって位置がズレた歯、傾斜した歯、あるいは過去の治療によって噛み合わせ(咬合)が崩壊した状態に対し、「精密根管治療」「精密補綴(被せ物)」「インプラント」などの高度な歯科処置を組み合わせることで、お口全体の構造と機能を根本から再構築する『総合連携矯正治療』を担っております。
矯正治療のみをご希望されている方の矯正治療や、骨格的な大幅なズレを伴い外科手術を必要とする「顎変形症」の症例につきましては、矯正治療に特化した、信頼のおける専門医療機関をご紹介させていただいております。
当院の矯正歯科診療における基本方針と役割分担
当院では、矯正治療のみをご希望されている方の矯正治療については、然るべき矯正専門医院へのご紹介を行っております。
当院が担うのは、矯正治療だけでは解決できない、お口全体に複合的な問題を抱えた難症例です。
倒れ込んだ歯や伸び切った歯(過噴出)が存在し、そのままでは精密な被せ物やインプラントが入らない方
他院で根管治療や補綴を繰り返しているが、噛み合わせのバランスが崩れ再発を繰り返している方
重度の歯周病や歯の喪失によって歯列がドミノ倒しのように崩れてしまっている方
このように、矯正処置と同時に「精密根管治療」「精密補綴(被せ物)」「インプラント」などの高度な自費精密処置を不可欠とする症例を担当させていただいております。
「矯正+補綴・根管治療」の総合連携の具体例
傾斜・伸長した歯に精密な被せ物を被せる必要がある場合

歯を抜いたまま放置したり、不適合な補綴物のまま長期間経過したりすると、隣の歯が空きスペースに向かって倒れ込んだり(傾斜歯)、対向する歯が伸び出してきたり(過噴出)します。
この倒れ込んだ歯に対して、矯正で角度を直さずに無理やり削って被せ物(クラウン)を装着しようとすると、以下の致命的なトラブルが発生します。
神経(歯髄)を無駄に抜くリスク
傾いた歯の軸に沿って被せ物を直立させるため、健康な歯質を過剰に削り込む必要が生じ、本来残せるはずの神経を抜かざるを得なくなります。
構造的破折のリスク
歯の根(歯根)の方向と、噛む力(咬合圧)の方向が一致しないため、日常の咀嚼によって歯根に過度な側方圧(横からの強い力)がかかり、数年後に歯根破折を引き起こします。
事前に矯正処置を行い、歯を物理的に直立(アップライト)させた上で精密根管治療や被せ物処置を行うことで、神経を守り、歯根の破折リスクを抑えることが可能となります。
全体的な「噛み合わせの高さ(咬合高径)」の再構築

多数の歯を失ったり、摩耗・摩滅が進んだお口では、噛み合わせの高さが低くなり、顎関節や咀嚼筋に負担がかかっています。
単に被せ物を高くするだけでは力学的に不安定となりますが、矯正治療を組み合わせて歯の位置と高さをコントロールすることで、無理のない安定した咬合関係を再構築できます。
チーム医療による具体的症例アプローチ
当院における総合連携矯正歯科では、矯正担当医と、院長・副院長(日本顕微鏡歯科学会指導医・日本歯内療法学会専門医)、口腔外科専門医、およびインプラント担当医が密に連携し、以下のような高度な複合症例に対応いたします。
倒れ込んだ大臼歯の直立(アップライト)と精密根管治療・被せ物
奥歯(大臼歯)が前に倒れ込み、根管治療が必要な状態であると同時に、そのままでは適切な被せ物が作製できないケース。
アプローチ
歯の直立(アップライト)
矯正担当医が局所的な矯正装置(アンカースクリューや小装置)を用い、倒れ込んだ奥歯を正しい垂直位置へ引っ張り上げます。
精密根管治療と土台形成
歯軸が正常な位置に戻った段階で、顕微鏡指導医がマイクロスコープ下で精密根管治療およびファイバーポストによる土台形成を実施します。
精密補綴物のセット
咬合力ベクトルと歯軸が一致した状態で、ジルコニア等の精密クラウンを被せます。
歯根膜スペースの確保(エクストルージョン / 歯根露出処置)
むし歯が歯ぐきの奥深く(歯肉縁下)まで進行し、通常であれば「土台が立てられないため抜歯」と診断されるケース。
アプローチ
歯根の引っ張り出し(エクストルージョン)
矯正アプローチによって、歯根を歯ぐきの上に引っ張り出します(歯冠長延長)。
精密治療による歯の保存
健全な歯質(フェルール)が歯ぐきの上に露出した状態で精密根管治療と補綴を行い、本来抜歯せざるを得なかった歯を物理的に保存します。
インプラント埋入のためのスペース獲得と噛み合わせ調整
歯を失った部位の隣の歯が倒れ込んで隙間が狭くなり、安全なサイズのインプラントが埋入できないケース。
アプローチ
インプラントスペースの確保
矯正担当医が倒れ込んだ隣接歯を移動させ、インプラント体を埋入するために必要な適正スペース(骨幅と隙間)を確保します。
直視下での安全な埋入
インプラント担当医がCBCT診断のもと直視下で安全にインプラントを埋入します。
最終的な咬合再構成
最終的な被せ物を装着し、全体の噛み合わせの力学的バランスを完成させます。
当院の矯正歯科診療の運用体制とスケジュール

当院の矯正診療は、専門の矯正担当医が来院する「月に2回・火曜日の午後(14:30〜)」の限定枠にて実施しております。
毎日矯正担当医が常駐している体制ではございません。
そのため、平日の夕方や土曜日に頻繁に通院して矯正調整を受けたいという方や、突発的な装置脱落に対する即日対応を最優先される方には、当院の体制が合致しない場合があります。
当院の体制は、「当院の指導医・専門医による精密根管治療や補綴治療と併行し、計画的に噛み合わせを整えていきたい」という患者さまのためのスケジュール組みとなっております。
当院の総合連携矯正治療の流れ
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- STEP 1初診精密診査・ドクターカウンセリング(初診時)
- 全体のお口の精査、問診、お悩みの聴取を1時間枠で行います。
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- STEP 2総合検査(CBCT・画像・模型診断)
- 当院の歯科用CBCT撮影、パノラマ・頭部エックス線、口腔内写真、および歯列模型の採取を行い、顎骨の構造、歯根の状態、噛み合わせのズレを三次元的に精密分析いたします。
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- STEP 3チーム医療による治療計画のご提示
- 院長・副院長と矯正担当医がカンファレンスを行い、「どの順番で矯正と補綴・根管治療を進めるか」という統合的な治療計画と全体の費用(自費明細)をご提示いたします。完全にご納得いただいた上でご契約となります。
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- STEP 4事前処理(むし歯・歯周病のコントロール)
- 歯を移動させる前に、歯周病による炎症を抑え、歯ぐきの状態を整えます。
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- STEP 5矯正処置(火曜日午後)
- 月2回の火曜日午後の枠にて、計画的に矯正装置の装着や微調整(ワイヤー調整やスクリュー処置等)を行います。
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- STEP 6精密根管治療・インプラント・補綴処置
- 矯正によって歯が適正なポジション・角度へ戻った段階で、副院長(顕微鏡指導医)が精密根管治療や土台形成を行い、必要に応じてインプラント埋入を実施します。
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- STEP 7最終被せ物のセット・保定管理
- 噛み合わせの最終位置に合わせて作製された高精度なセラミックやジルコニア冠を装着します。その後、移動した歯が戻らないよう後戻り防止装置(リテーナー)を装着し、顕微鏡認定衛生士による定期メンテナンスへ移行します。